業態明確化とは(1)

   2017/03/13


現在ある、あなたの店(または、これから開発する新店)は「どのような店なのか」を明確化しましょう。言葉だけで説明するだけでなく「文字」で表現しておいてください。
宣伝にも、アルバイトの教育にも、次に店の展開にも役に立ちます。

「業態開発」を例に解説します。
「業態明確化」とは、「営業の形態(5W1H)」を決めることと考えましょう。その意味は、「店の構え(態勢)」のことで、「どのようなニーズに、いつ、どこで、どのように対応するつもりなのか」について決めることです。
飲食店へのお客さまは、「基本的ニーズ(ご来店動機と飲食動機の2つ)」を持ってご来店します。これらお客さまの「動機と店の構えを対応させること」が「業態開発」です。

既存店で「メニューの打ち出し方を変える」などの部分変更は、図の左側の”飲食動機(味覚動機)の変化”には応えられるかもしれませんが、”新業態(新しいタイプの店)”にはなりません。
その新メニューが「売れる」となったら、既存店でも扱いたくなってしまいます。既存店ともだんだん似てきてしまいます。新タイプを出すときに「犯しやすいまちがい」です。

図解は、左側が商品、右側が商品の提供を含めたオペレーションの全体です。何がどのように関係しているかを表現しています。
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店のコンセプト

この図にあるような項目の内容を開発、明確化した後で、この店について「ひとことで表現するのが”業態コンセプト”です。簡単に言うと「何屋なのか?」の問いに答えることになります。
開発手順という意味では、このコンセプトは、開発着手の前段階で(これから目指す店として)決めてある場合もあります。

自社型を開発しよう

この明確化作業は、専門的には「マーケティング体制」を開発していることになります。その項目の言い方や、まとめの表現形式は、各社で異なると思います。参考に「業態明確化表(項目例)」を掲載しておきます。
項目を参考に、図解できづいたことを加えてもかまいません。自社型を作ることをおすすめします。


これは戦略明確化表でもあります

こういった要素を決め込んで、あなたが提供しようと思った「ブランドバリュー(行きたくなる・行ってみたい店)」を具体化することになります。
競合店と”差別優位的”に決めることができたら、「店の強み」になります。独自性と競争力を具備させるのです。それを探すのが企画(開発担当者の仕事)です。
その強みが、この表の中のどこかに描かれます。
・所品(料理)に特徴があるのか
・サービスが特徴的なのか
・店の場所がユニークなのか
まったく新しいことが書かれるか、
徹底したある項目へのこだわりで攻めるか
あなたの「戦略明細表」にもなるのです。

今、「外食産業→飲食業(食事産業)」としての「基本ニーズ」そのものを見直す時代です。業界の分類軸をかえるような、新機軸、新コンセプトを探しましょう。(K)

※この業態明確化(業態開発については「講座」が用意されています。
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コメント一覧

  1. KASEDA より:

    業態開発は、新メニュー開発ではありません。特定料理に特化して開店させても”新業態”にはなりません。また、お客さまのニーズに合わせて「人気商品」を導入してゆくと限りなくライバルと似てきます。どんどん類似店舗になっていきます。”さあ今日はどこへ行こうかの飲食店”の業態生命って、2ー3年が限界だと思います。これを超えて生存してたら、”定番”のポジションを獲得したと言えるでしょう。常に革新を続けるとさらにライフサイクルは伸ばせますが、コンセプトは揺れて、薄れてきます。