(更新版)コンセプトとは

 


(副題)コンセプトと理念とミッションと哲学と。

コンセプト(Concept)とは、直訳すれば「概念」ですが、では概念とは、何でしょうか。
あなたが「○○とは、”こういうもの”だ」と決めている考えで、”こういうもの”という部分が、あなたが持っている「○○の概念」です。
「概念」という言葉でも、「コンセプト」という言葉でも、意味は同じです(日本語と英語・カタカナ語の違いだけです)。
企画や開発の仕事の現場では「コンセプト」が多く使われています。

遊びでも仕事でも、会社でも家庭でも、何をするにも最重要なのは、「あなたのコンセプト(おおもとの考え方)」です。
この”おおもとの考え”は、使用場面で、「理念や哲学や使命・信念」など言い方はいろいろあります。
判断基準の元(そのためにみんなに共通の概念を持たせる)として使っている、と理解してください。

会社で、守るべき大切なものとして「経営理念(経営コンセプト)」があります。
たとえば「和の経営」という理念も、「家族的経営」も、「グローバル経営」も、見る人(読む人・聞く人)によってその捉え方・見え方が変わります。
ものごとは、それをあなたが「何と思って見るか」で見え方が変わってきます。同じもの(同じ情報)を見ても、見る人によってその捉え方・見え方は変わるのです。
それぞれの「○○に対する概念が異なる」からです。だから統一(共有)が必要です。
理念は、その企業の施策や行動の”おおもと”を決めてあります。「和」とか漢字一文字のものもあり、解釈が大変です。
会社では朝礼で話題にしたり、会社案内などで解説するなど浸透を図っています。
浸透させ、共有して、全社一丸となって突き進まなければ、壁の飾りです。
また、理念は”あるだけ”ではなく、”有効化(具体化)”することが必須です。
そうしないと言葉だけが独り歩きして”タテマエ”化していきます。

企画や開発の現場で、守るべき大切なものとして「コンセプト」があります。
・企業コンセプト
・経営コンセプト
・商品コンセプト
・業態コンセプト
など、そのとき対象となったものを頭において「○○コンセプト」とされています。○○にはいろいろなものが入ります。
・どのような考えや決意で仕事をするか(経営理念)
・どのような領域を自社の戦場とするか(市場ドメイン)
・我々の使命とは何か(ミッション)
・今度の新商品はこういうものだ(商品コンセプト)
みな冒頭の説明のように「経営者、あるいは開発チームの持っている○○の概念」と「あなたが思っている○○の概念」を合わせようとするものです。
経営するにも、開発するにも、共有してチームで頑張るにも、必要なのです。コンセプトを理解し、使いこなせるようになりましょう。

▼商品開発を例に以下の図で「コンセプト」を解説します。

図の「グラス」がグラス、「灰皿」が灰皿に、しか見えなかったものが、見方→使い方によって、”花瓶”にも見えてくるのです。
みなさんが、”工夫”とか”アイデア”と言ってふだん何気なくやっていることと同じです。
この”見方を変える”こと=これが”コンセプト開発”です。

コンセプト開発とは、対象となったものごと、これを意図的に、最適(課題の突破)を目指して行うのです。
ポイントは、その対象の「そもそも・本質・本来・本音」を見ることです。
あなたの見たもの(その概念)が、ニーズを捉える(変える・満たす)ことができれば、”課題”は突破です。
あなたが見たもの(その概念)が、斬新だったら、流行るか、拒否されます。

「花瓶とは」を”新しい見方”で決めたなら、あとは、その”コンセプト”で「具体化(商品開発)」です。新しい花瓶の開発ができます。
でも、「花をどこに入れるか、”花を生けた場所が花瓶”なのだ」となると、花を生ければ「なんでも花瓶に」なってしまいます。
「花瓶の開発」って、何を開発するつもりでしたか、「”花瓶”の開発=”容器”の開発」と思い込んでいませんでしたか。(K)

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