あなたの店、どう訴求するか。(4)

   2017/04/13

「マーケティング体制づくり」として行ってきた業態開発、みなさんの仕掛ける新しい店が、お客さまに受け入れられるかどうかチェックしてみましょう。開発段階では、営業(マーケティング)の要素を、5W1Hで整理し、何を(商品)・いくらで(価格)・いつどこで(場)・どのように(売り方)売るのかを考え、業態明確化表にまとめました。訴求段階では、これら要素の組み合わせ方を整理する「マーケティング・ミックス」という枠組み(考え方)があります。
各要素を
・Product   「売りもの」の開発
・Price    「価格」戦略
・Place    「売り場」づくり
・Promotion  「訴求のしかた」
の4つに整理して考えます。
頭文字をとって「4P」として扱われています。
(図の緑文字の部分)

・これが売りたい
・これなら勝てる
と決め込んだ開発時の各要素は、オープン時には「訴求ネタ」になります。
・「ランチメニューセット(商品)」×「750円(価格)」
・「朝摘み野菜(商品)」×「直行便でテーブルにおとどけ(流通)」
・「スタンプ集めて(回数販促)」×「1杯無料(割引価格)」
など各要素を組み合わせて、お店の訴求をします。

業態明確化表の項目との関係

お客さまへの4P訴求

▼Product(売りもの)
・新メニュー開発(プロダクトデザイン)
・提供のしかた開発(サービス・プレゼンテーション)
・関連商品開発など。
※参考
商品開発で、「レストランの味をご家庭で」と商品化すれば飲食業ではなく物販業です。サービス業から「モノ売り」への転換です。店内飲食で提供できていた「お食事サービス」がなくなります。
レジ横で、「おもちゃの販売」、その昔ファミレスでブームになりました。これって「お子様のため」という理由でしたけど、“売りもの”ではないと思います。

▼Price(価格・料金・割引)
・売価・原価率・割引率などの設定
・テイクアウト価格は、食事サービス無しの価格(+パッケージ価格)
・回数券は「前売り価格」で、1枚おまけは「予約の特典」
・分割価格に上乗せして毎月利用料で払える額にして回収(携帯)など。
※参考
主力商品の「もう一品・もう一台」つけても同じ値段という価格設定は、もともと半額(あるいはそれ以下)と想定できます。タダでもう一品もらえたと考える人はいません。

▼Place(店内・売り場・流通経路)
・店頭から店内への流れ、雰囲気づくり(店舗設計)
・店の場所(立地・商圏の設定)
・仕入れのしかた(流通経路対策)
・ネット上の売り場(通販サイト開設)など。
※参考
ネットで予約(ご注文)は営業拠点の拡大です。お店の雰囲気はありませんが双方に便利です。極論ですが、サイトの作り方で「先味(さきあじ):印象」を形成します)。

▼Promotion(広告・販促・コミュニケーション全般)
・開店のお知らせ(告知ちらし・のぼり)
・気持ちを伝える文章(コンセプト・キャッチフレーズ)
・メニューブック(売価表)
・ホームページ(割引券・メディア)など。
※参考
この「Promotion(促進活動)」は、他の3つのPを統合して訴求します。
マーケティング初期段階で理解された「sales promotion(販促)」よりは大きい概念で、近頃は、「Branding(ブランディング)」なども考慮する「Communication(コミュニケーション)」活動として扱われています。

まとめ
お店からの訴求は、要素単独で行われることはほとんどありません。だからこそ、「考えたことの整合性(要素間の整合性)」が問われます。各要素を単独で考えないようにクセをつけましょう。(K)

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