3 企画力の解明(?構想力)

 


今回は「着想力」に続いて「構想力」です。
着手段階での
?「気づいたこと(ひらめいたこと)」を元にします。
?「問題(課題)」を元にします。
(「何のために・何をするか」を考えます)
?「解決アイデア・企画案」としてまとめます。
あなたの企画案として」組み立てます。

プロセスは「問題対策」そのものですが、(単なる対策でなく)「企画案」であるためには、いくつかの追加条件があります。
・与えられたままの問題で対策案を考えない。
・単に問題を解決するだけの対策案で終わらせない。
この2点があってこそ「企画」なのです。
・対策は、「新たな視点を提供」するものに変換して考える
・対策は、「新たな道を開く突破口」として役に立つ
ように捉え直して案を考えます。
※前回の「着想力」の図解を掲載します。
正常な状態にも「問題(=将来への課題)」があります。

企画力?着想力

【構想力】組み立てる力、全体をまとめる力=案としてまとめる力

?「気づいたこと(ひらめいたこと)」を元にします。
ここで行うのは「着想段階での仮説の検証」です。

▼指示された事項を、
・「そのまんま暗記」して「受け売り」してしまうと、「気づき」はありません。
・「前回踏襲案」とか、「誰でも考え付く案」が既に浮かんでいると、「新たな視点を提供」することはできません。
指示を受けて「もしかしたらこういうことかな」と、気づいたこと(初期段階の仮設)を思い出してください。あなたには(あなたなりの解釈で)「真の問題」や「アイデアのひらめき」や「解決策の姿」などの気づきがありました。
これらを「ほんとうにそうかな」と「疑いの目を持って」確認します。あなたの気づいたことの確認なので「何について確認するか」はいろいろです。確認の途中でも「さらなる気づき」が発生します。今は、自分の気づきが「本当に正解かどうか」は気にしないでよいです。

▼これで、あなたが確認した「問題を含んだ”最初のかたち”(今、どうなっているか)」が決められます。これが、「あなたの企画のスタート地点」です。
着想段階と同じことをやっているようですが、ここでは「この気づきのまま動いて大丈夫だ」と確認したのです。

(K)スタートしたら「斬新な眼で現場を見る(正確に実態を知る)」ことが重要になります。実態を見ないで聞いた話だけで「デスク上の企画」にしないようにしましょう。この確認作業を怠ってはいけません。これ抜きで「うまくやる」という方法は無いのです。企画って「けっこう地道(基本徹底)」なんです。

企画力?構想力

?「問題(課題)」を元にします。
(「何のために・何をするか」を考えます)

ここが「メインの企画作業(案を考えだす)」です。

▼あなたの気づきが
・「問題」に気づいていたら
「対策が考えやすくなります」。対策のアイデアは、あなたが「どのように問題を見たか」で浮かんでくるものです。言われたことだけでなく、あなたが「問題だ」と見れば対策が浮かびます。
・「対策のアイデア」がひらめいていたら、
「それを実行したらどうなるか(実行のしかたも含めて)」を考えてください。(※ここに経験が必要になるのです。)あなたは、浮かんだ個別策(手段)が「有効」かどうか考えていることになります。「できる」と考えて企画案に組み込んでください。
・「理想の姿」が浮かんでいたら
「現状に無いもの(欠けていること)」を見つけてください。理想と現実の差(真の問題)を発見できます。この差を埋めることが「企画的アイデア」として求められているものです。

▼これらを並び替えて
「問題」+「対策」=「解決後の姿(最後のかたち)」
という、かたちに整理してください。
企画案の骨子(スケルトン)」が考え出されたことになります。
「案の素材(部品)がつながった」もので、計算式が成り立った状態です。「できそうもないから案から外す」というのはやってはいけません。

▼このときの注意事項は
・「問題」には原因なども含まれます。
  原因が変われば案が変わります、
・「対策」は、ひとつだけではありません。
  いくつかの対策セット(個別企画)で案になるのが通常です。
・「解決後の姿」はイメージで具体的ではありません。
  上の2つが変化したら最後のかたちも変化します。
今浮かんでいる案は「一つの組み合わせ」と思ってください。
対策立案には細かい作業(や組み合わせ案)がたくさんありますが、今回の解説は、あなたが企画するときに、「どういうことを考えるべきか」をメインにしていますので、今回は「個別企画」の話は省略です。

(K)ここで、いきなりハードルを上げるようですが「過去の事例・世の中の状況・市場の今」などを研究しておくことが重要です。このとき他社策を真似することなく考えてください(策の中にある論理は参考にしてもかまいません)。他社(=競争の現状です)を見ないで企画すると「井の中の蛙」になります。一歩間違えたら「時代遅れ」にもなってしまいます。

?「解決アイデア・企画案」としてまとめます。
ここで「構想(案としてまとめる)」を行います。

▼「案としてまとめる」とは
「問題」→「対策」→「解決後の姿(最後のかたち)」という、企画案の骨子(スケルトン)に肉付けをします。
・「いくつ」の「個別企画」がありそうか
・「何段階」で「最後のかたち」に到達するか
こういったことを考えながら「肉付け」します。
考えることは「狙い(問題)に対して手段(対策)が適切か」という「因果関係」です。
・いろいろな組み合わせの中から最適案を決定します。
・組み合わせストーリーで「最後のかたち」を検証します。
・まとめると「なんの企画をしたことになるか」が見えてきます。
あなたが「これでOK(これならできる)」と思えるまでやってください。
・最初に思っていた企画案と異なる場合もあります。
・出来そうもない案も入っています。

▼案を「答申・提案する」前に最終チェック
あなたのまとめた案に
・指示されたことが含まれているか
・会社にとって良いことか
・狙い(売上・新たな視点など)に結びつくか
などなど、「自分の案の検証」を行ってください。
・指示と全く異なる案はNGです。
・指示を超える案(新しい視点の提供)はNPです。
これで
「何のために・何をするか。実行するとどうなるか」
という企画案がまとまりました。

・問題の中から真の問題を見つけ出し
・解決までのすべきこと(手段)を決め
・解決への道筋=「企画(案の)ストーリー」を考えだしたことになります。

あなたが着想段階で当たりをつけた解決後の姿「“良い世界(良い状態)”」という、うっすらとした完成予想図を、「はっきりとした完成予想図」に仕立て上げたことになります。
企画の骨子に枝葉がついて、あなたが他人に話す元となる「企画案の粗筋(シナリオ・ストーリー)」が出来上がりました。
このシナリオをつくるスキルは、構想力そのものです。

(K)企画作業とは
着想段階と同じことをやっているようですが、これであなたは二回、全体を見通しました。構想段階で「キャッチした企画案」を、ここでは「自分が提案できる案(最適案として選んだ案)」として再確認したわけです。
「企画をする」というのは、こういう作業なのです。

※企画講座「企画の方法」の「企画の詳細化」の作業では、「確認×5回」というように、そこまでに終わっていた作業でも、何度も行ったり来たりします。
・初心者は「1回で終わらせることが多い」のです。
・プロは「慎重で、臆病」なのです。

(K)個別スキルについて
企画力確保には、各作業をするときの「情報収集力や分析力、アイデア出し(ex:アイデアフラッシュ・ブレーンストーミング)」といった、いろいろなスキルが必要になります。企画力の部品となるものです。「部品(スキル)が全部揃うまで」と考えるとフリーズしてしまうでしょう。いつまで経っても企画ができるようにはなりません。
「大きな手順」をわかって、必要に応じて「〇〇力」という部品を手に入れれば、学習も有効になります。

(K)うまい企画について
「企画ができる」だけでなく「うまい企画」にするには、あなたが、一連の作業の中で、
「good idea(突破口)!を出すしかない」のです。
※good idea!の出し方というのは、別項「ブレークスルー発想術」が用意されています。

これで企画案の完成です。
・「企画案の粗筋(シナリオ・ストーリー)」を相手に伝え、
・「企画案の採否」を確認します。
次回は「?表現力」です。

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