Planning Engineering Research Institute & Conceptual Lab

確認の発想

発信(広報の原則)
研ぎ澄まされた事実を広報する。
研ぎ澄ますために重要な発想は
・しっかり考え、
・突っ込まれることのないように
・「5回確認」して
・全方位対処での発信。
・これを猛スピードでる

5回確認の発想について解説します。

大前提
「確認する相手」は「自分」です。
「しっかり考える」=「しっかり確認する」
を意味します。
自分が、しっかり考え終わっていないうちに事を起こしますと、ミスから解放されないで、修正の連続になってしまいます。
(KASEDA流の現在を含めた近頃の投稿は、みな5割くらい考えた段階で発信しています。毎週定期発信にとらわれています。)

【5回確認の発想】

確認①

「何が起きたか」を確認する
※会社の規模によってはとても難しくなります。
※これで「何について語るのか」が決まります。
確認は
・原因はどこにありそうか
・どうすれば起きなかったか
について、これらを瞬間的に考えます。
起きた出来事の原因なので
(例えば:何かが故障した)
広報は、(対策部署ではないので)故障した“原因”を考えるのではなく、
その原因を見逃した原因を考えます。
(例えば:社員の不祥事)
広報は、不祥事のきっかけなどを“原因”として探るのではなく
やはり「きっかけなどを見逃し、対処していなかった原因」のほうを考えます。
起きた後」の「直接の原因はすぐに想定できる」ことが多いはずです。ややこしいのは「人為的ミス」になる場合、それを隠そうとすると深みにはまります。
まとめると「直接の原因」ではなく、「本質的原因(誘因)」にウエイトを置いて考える。
話すときには、「途中の細かい原因」については語らないようにします。
横道にそれるし、次の炎上ネタを提供してしまいます。

確認②

「誰が語るべきことか」を確認します。
基本は広報だけど、起きた出来事が
・会社のこと(全社レベル)なら広報あるいはトップ
・特定部門(地域)限定のことなら管掌役員あるいは部門トップ
・出来事の大きさ・深刻さによるが「妥当な者」から発信します。
話すときは、「事件」はトップ、「事故」は部門。
だけど原発事故のような深刻な大事故は例外で、トップのみ。
速報は「把握できた出来事」のみにします。

確認③

「何が言いたくて発信するか」を確認する。
「言いたいこと」を、そのまま言ってよい場合は少ない。たいていの「言いたいことは自社擁護の発想で、できあがっている」からです。
自己完結が基本
広報担当者は、出来事のさなかに、「こう言えばいいのではないか」のような意見が横から入ってきても、それについて一切考えてはいけない。すべて自分で考え、自分の中(信念や常識)で、考えを終わらせることが基本。
「自己完結」させる。
できれば社内での緊急対策会議までに考えを作っておく。
話すときは、①から⑤までの確認後に「言いたいこと」を言うことに努めます。スキャンダルっぽいときは、言わせてくれない場合が多いのですが、(官僚の国会答弁のように)「言いたいことを言うのみ」に集中する。

確認④

「何を保全すべきか」確認する。
近頃の話題の事件での多くの広報は、ここを外しています。
途中の「失点・ミス・まちがい」などは、保全しないでよいのです。間違いは、間違いと思ったらすぐに認める(どうせ覆せないから、それを一生懸命保全する姿が醜くなってしまいます。
たいがいは(=社内での今回の件に関する確認不足・聞き取りミス報告ミス)が多いと思います。現場は、社内確認に対しては安易に自己防衛意識で受け答えするためです。その返事が広報されるとは考えずに、その場を取り繕うからです。
保全すべきは、以上のような「広報ミス」を犯さないこと。
・相手の突っ込みへの防御を意識しすぎてミスる
・正統性なんて無いのに、あるように思ってもらいたいというミス
保全すべきは「誠実性の存在」です。
無い場合は、保全できません。

確認⑤

論法の正統性
言いたいことの文脈を整えます。
・言い訳はNG
・反省の気持ちの発信もNG
・責任転嫁の論法NG
・自社正統性もNG(これは最終印象で目指すこと)
NGの意味は「それで済むと思うな」という意味で、「これで済むなどと思ってはNG」という意味です。
また、聞き手は「どうするつもりか」を聞き出したいので、
・「直接の原因」は、解決しますとしか言えないはずです。
・「本質的原因(誘因)」のほうは
①から⑤までの確認後に文脈を整えてから発信する。

ここまでやったら
・「文字校正」を確認する。
・「文脈校正」を確認する

これらを「本気で」確認する。
※Facebookに気軽に書く気分ではNG
※KASEDA流的に、しつこく、はまってしまうのもNG
※超第三者的に書く
だけど「当事者」であることは回避しない。

初期広報で、謝る対象は、「起こしてしまったこと」について
・管理がどうのこうの・・・
・意識が低かった・・・
なども厳禁、これらで解決はしません。
これを発信しても「誠実性」にはつながりません。

タブーは
1)未確認
2)隠ぺい
3)自己弁護

※自己弁護は、広報内容の文脈に出してはいけない。
※目標は、「(危機を機会に)攻める」のです。

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