幹部になってしまった

   2017/01/24


創業初期の飲食店は、企業規模は小規模で階層も少なく社長以下、「一直線の組織」が多いです。店には役割ごとに数人の従業員が居ますのでピラミッドのような状態が発生します。
しかし、そこには命令の出し手と受け手(パート・アルバイト)がいるだけです。1店舗では店長さんの直轄で十分です。

店舗数が拡大すると必然的に人数が膨れ上がっていきます。本社・本部・店舗、エリアマネージャー(AM)・スーパーバイザー(SV)というように階層ができてきます。
店の種類が増加、あるいは展開地域が広がると「業態別」あるいは「地域別」に管理組織が出来上がってきます。
しかし、「多くなった店を束ねて管理する」だけなので、仕組みは「1店舗」をつなげたようなもの、仕事量は増えましたがやっていることは、今までと大して変わりません。

さらに次々と出店、人数的には確実にピラミッドになりました。
この時期には、売り上げも増加、人件費の余裕もできたので、会社も本気で「本部・本社機能」を考える時期が来ました。ずっとついてきてくれた”仲間”をいよいよ”経営幹部”として登用です。
社長は「幹部のおかげ」でいろいろ勉強する時間も取れました。
幹部は「店のことなら何でもわかる」のですが、本部での話題は、今までと打って変わって「新しいこと」ばかりです。


仕入れ先との交渉、採用の効率化、物件の確保、マニュアルの整備・・・などなど。自分はマニュアルが無くても、なんでもうまくできるのですが、「管理帳票やマニュアルなどの“文書づくり”」は苦手です。
さらに、メニューはいろいろ開発し、もっと流行らせるにはどうしたらよいか、などはいろいろ考えましたが、”システム開発”や“新業態開発”なんてやったことがありません。
それに加えて「新しいお取引先とのやりとり」も増え、「メールでの会話」が主流になってきました。だけど「”文章”をきちんと書くことも苦手」で、ついつい「電話」でやってしまいます。
なんか、店にいる時よりストレスが多くなってきました。

本部に“上がって”、求められた“レベル”が高すぎです。今まで社長にも教わっていませんでした。そもそも勉強する時間も無いし、何からやっていいかもわかりません。書店で参考書籍をあさります。だけど今の自分にピッタリの本がありません。
ビジネス書コーナーには、グローバル展開や戦略マネジメントや、IOTやAIや、インバウンドとか、日本見直しなどの難しい本ばかりが並んでいます。中身も難しい外来語(カタカナ語)ばかり、ちんぷんかんぷんです。

社長に相談したら、コンサルタントの先生と契約してくれることになりました。でもでも、先生は「店の現状の確認」ばかりで、「まず店のオペレーション確立」とか言って教えてくれません。

(外食業界の例で書きましたが、これは“昇進基準”や“適材適所”の問題で、どの業界にも共通して存在します。

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